中大兄皇子(天智天皇)と大海人皇子(天武天皇)に愛された女性がいる。
額田王である。
当時の倭国のナンバーワンの歌人である。
茜指す紫野行き標野行き野守は見ずや君が袖振る(額田王)
紫の匂へる妹を憎くあらば人妻ゆゑに我恋ひめやも(大海人皇子)
この二首から中大兄皇子と大海人皇子と額田王は三角関係ではなかったかという説が浮上している。
ただ、この説は確実ではない。
白村江の戦いへ出港する兵士たちはみな不安と恐怖にかられていた。そのなか、額田王の励ましの歌により兵士たちはモチベーションを上げ、白村江へと向かったのである。
熟田津(にきたつ)に船乗りせむと月待てば潮もかなひぬ今は漕(こ)ぎ出でな